症例で学ぶ精神科薬物療法臨床薬理の最先端から社会心理的因子までを取りあげ、薬物動態学、薬力学、処方上の留意点を網羅し、
具体的な症例に即して最新の精神科薬物療法の実際を解説。英国で定評のある向精神薬マニュアル第2版の翻訳。
■パキシルが自殺を誘発する危険について
パキシルはその服用により自殺を試みる行動が増える傾向があることが確認されており、2006年5月、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、医師に対して、服用者の慎重な観察を求める警告を発表した。 同年6月、日本の厚生労働省も、パキシルの添付文書に「投与する場合は注意深く観察すること」との記載を加えるよう指導を行なった。
パキシルを服用することで自殺する危険性が高まる理由は分かっていないという。
■パキシルは「副作用の少ない薬」か?
一般的にパキシルは副作用の少ない薬と言われていて、それも一部では間違いではないのだが誤解も多いという。
パキシルの副作用が少ないと言うのは、パキシルが認可される前に主流だった三環系抗うつ薬と比較しての話である。 および副作用が少ないと言うのはセロトニン症候群をはじめとした「重い」副作用であって、吐き気、眠気、口の渇きなど比較的軽い副作用も含めた場合の副作用発現率は決して低いとは言いがたい。
■「安全な薬」か?
一般にパキシルは「安全な薬」と言われているが、これも前述の副作用同様、薬事法においてパキシルは劇薬に指定されている薬である。
大量服薬や一緒に処方してはいけない薬を同時に飲んだ場合など、前述した自殺を誘発する危険や副作用の少ない薬と言う誤解を含め、決して安全な薬ではない(そもそも絶対的に安全な薬など存在しない)。
*詳細は、「パロキセチン - Wikipedia」参照
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パキシルの服用を止めるときには、注意が必要です。
止めるときは、徐々に服薬量を減らしていく事が大切で、突然止めると急激に薬の血中濃度が下がり、離脱症状が必ず出ます。
離脱症状として多いのは、めまい、ふらつき、吐き気、嘔吐、頭痛、不眠、疲労感、などが挙げられます。
■<抗うつ剤>「パキシル」服用の自殺者増加 副作用の疑い
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070628-00000007-mai-soci
6月28日3時2分配信 毎日新聞
抗うつ剤「パキシル」(一般名・塩酸パロキセチン水和物)の副作用が疑われる自殺者が05、06年度と2年連続で2ケタに増えたことが厚生労働省などの調べで分かった。パキシルはうつ病やパニック障害などに有効だが、若い人を中心に自殺行動を高めるケースがあり、添付文書にはすでに警告や注意が明記されている。厚労省は医療関係者に「患者の状態の変化をよく観察し、薬の減量など適切な処置を」と呼びかけている。
パキシルは世界で発売され、国内では00年11月から販売。製造・販売元の製薬会社「グラクソ・スミスクライン」によると、推計売り上げは01年は約120億円で、年々増え06年は約560億円。推定物流ベースでは抗うつ剤全体の約25%を占め人気が高いという。一方、厚労省の患者調査では、うつ病などの気分障害も増加傾向で、96年の43万3000人に対し、05年は倍以上の92万4000人に上っている。
厚労省と独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」によると、同機構への報告が義務化された04年度以降、パキシルの副作用と疑われる症例のうち、自殺をした「自殺既遂」は04年度が1件だったが、05年度は11件、06年度は15件と増加。自殺行動が表れた「自殺企図」も04、05年度の各2件に対し、06年度は24件に増えた。いずれも03年度以前は1ケタとみられ、06年度は厚労省が5月末現在でまとめた。
増加の原因について、医療関係者によると、処方される患者が増える中、医師が投与後、経過を十分に観察していないことなどが考えられるという。
一方、同社は「患者が勝手に服用をやめると、病状が悪化する恐れがあり、必ず医師に相談してほしい」と話している。【玉木達也】
田島治・杏林大教授(精神保健学)の話 パキシルはうつ病に有効で、自殺関連の副作用が表れるのもごく一部とみられる。ただ、投与後、最初の9日間は慎重に様子をみて注意が必要だ。
また、うつ病を早く見つけ、治療するという流れにのって、軽いうつ状態にまで、すべて薬を投与するのは問題だ。特に若い人の場合、カウンセリングで治るケースも多く、慎重にすべきだ。
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